札幌市営霊園にて、地震で倒れた墓誌の修理、目地入れ、文字の色入れ等

札幌市のお墓・石材専門店としてお仕事をさせていただいております、昭光石材店です。札幌市営霊園にて、地震で倒れてしまった墓誌の修理等をさせていただきました!

 

札幌市営霊園 墓誌補修・文字色入れ直し・金具交換・目地入れ

 

ホームページを通じて、お墓の修理についてメールでお問い合わせをいただきました。札幌市営霊園にお墓をお持ちで、「地震で倒れた墓誌を修理したい」というお問い合わせでした。「すぐに見に行きますね」とお話して、現地確認に向かいました。

 

こちらがご相談のお墓です。お墓左手の墓誌が倒れてしまっています。2018年の北海道胆振東部地震の影響だということでした。毎年数回は定期的にお参りをされているお客様は、地震があった年から4年の間ずっと気になっていたけれどなかなか機会がなく、そろそろ・・・ということでご連絡をくださったそうです。

 

台座から完全に外れてしまっています。ただ、倒れてしまってはいますが、幸いお隣のお墓やお客様のお墓にぶつかったりすることはなく、墓誌そのものにも破損はありませんでした。

 

「ゲタ」と呼ばれる台座です。ゲタのくぼみと墓誌本体がかみ合うように設置される構造ですが、よく見てみると、ゲタと墓誌のかみ合わせ部分がずいぶん浅いようです。一般的には3cmくらいはくぼみをつけてかみ合わせるのですが、見たところ1cm程度しかかみ合う部分がないように見えます。地震の影響で倒れたとはいえ、強度が不十分だったとすると倒れてしまうのも時間の問題だったかもしれません。

お客様に現状をご報告して、墓誌本体は問題ないものの、台座となるゲタのくぼみが浅く強度が心配なため、ゲタを新しく作り直すことをご提案しました。お見積りも差し上げてお客様にもご了承をいただき、早速修理に取り掛かりました。

 

工事完了です!

作業内容は、墓誌の修理とお墓正面の文字色の入れ直し、花立や線香立てなどの金具をステンレス製に交換、お墓本体と外柵の目地入れです。

 

修理が完了した墓誌です。ゲタのサイズ感はほとんど変わりませんが、十分な強度が保てるようにほんの少しだけ大きく設計し、かみ合う部分を深くしてしっかりと墓誌本体を支えています。

 

墓誌をゲタに設置する際は、ガッチリ隙間なく固定するのではなく、ボンドを使用して多少の余裕をもって設置しています。強い地震があった際に、隙間なく固定してしまうと力を逃がすところがないために、衝撃で石が割れてしまうこともあります。揺れを逃がす設置方法なので、免震の考え方ですね。

 

お墓の外柵部分です。以前なされていたモルタルの目地がはがれていたため、一旦取り外して据え直し、耐震ボンドで目地を入れ直しました。

 

左側の外柵も同様です。ちょっとしたことですが、こうしたメンテナンスはお墓の強度を保ち、安心してお参りしていただけるポイントです。

 

残念ながらお会いしてのお引き渡しはできませんでしたが、後日現地をご確認下さったお客様には、「きれいになってよかった」と大変喜んでいただけました。このたびは弊社に修理のご相談をいただきまして、ありがとうございました。何かございましたら、また何なりとお申しつけください。

地震に限らず、お墓の歪みや墓誌・灯篭の崩れズレなどは他の原因で発生することもあります。また、些細なことに思われるような小さなズレなども、放置していると大きな事故や損害になる可能性もあります。お墓のほかの箇所にも影響が出てしまったり、お隣のお墓に被害が出たりしてしまっては大変です。ちょっとしたことでも気になることがございましたら、お気軽にご相談いただければ幸いです。